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Guest:ロシ 
生粋の塩ビコレクター。紹介されているのはガンケシが中心だが、キンケシやドラゴンボール、その他各種塩ビにも精通している。その情報は計り知れず、ガシャポン系、食玩系を問わず分からない事があった場合、まず彼に確認すると何らかの回答を得られる事が多い。某邪道の軌跡にも物品・画像提供を数多くしておられ、普及・啓蒙に一役買っている。
塩ビ以外にトランスフォーマーの収集もされており、こちらの物量も相当なもの。その飽くなき探究心はまさにコレクターの王道を示している。

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全てはSDガンダムと共に
SDガンダム漬けだった毎日 

邪道:
企画へのご参加ありがとうございます。まずは軽く自己紹介なんてお願いしてもいいですか?
ロシ:
ロシと申します。基本的には無彩色の塩ビ物をメインに集めています。
邪道:
基本的に塩ビだったら何でもって感じですか?
ロシ:
そうですね。でも核となるのはやっぱりガシャポン戦士全般です。
邪道:
それは発売当時から?
ロシ:
知ってからはずっと買い続けてました。
邪道:
ガシャポン戦士との出会いのきっかけを教えて頂けますか?
ロシ:
最初に回したのは確か本弾のマーク8か9ぐらいでしたね。 キッカケとしては兄がやってるのを見て、自分も欲しくなったって感じです。
邪道:
マーク8、9ぐらいからですと、かなり初期からなんですね。 どの辺まで追っていましたか?
ロシ:
ずっととは言いましたけど、正確には一度離れているんです。 兄と一緒になって回していて、その後少し離れて復刻マーク11辺りでまた戻ってきた感じで。 そこからはずーっとですね。最後の方まで。
邪道:
“全般”と伺いましたけれど、本弾以外も回してたんですか?
ロシ:
SDガンダムと名がつけばなんでもやってましたね。「SDガンダム外伝」「ガンドランダー」「SDR」「元祖SDガンダム」etc...  ホント何でも来いって感じで(笑)?

※ここで言われている「元祖SDガンダム」はプラモデルシリーズのものではなくガシャポンシリーズの物。
邪道:
どのシリーズも最後まで追ってたんですか?
ロシ:
大体追っていたと思いますよ。
邪道:
すごいなぁ!実際にシリーズ通して最後までお付き合いした人って稀だと思いますよ!
許す限り、幾ら回してでも…… 

邪道:
個人的にはどのシリーズが一番好きですか?
ロシ:
やはり本弾ですかね。
邪道:
本弾という事は武者系がメインですか??

※SDガンダム ガシャポン戦士(本弾)はシリーズが続くにつれ、SD戦国伝シリーズ。いわゆる、武者ガンダムを筆頭にした武者シリーズの割合が多くなっている。
ロシ:
武者が大好きだったんですよ。
邪道:
という事は武者が充実していたBB戦士も?
ロシ:
いや。その頃は自分の財力にも限界があったので……
邪道:
誰もが直面する現実の厳しさですね(笑)
ロシ:
だから当時はBB戦士も元祖も欲しかったんですけど、買ってませんでした。 もっぱらガシャポン戦士ばかりでしたね。 でも、高校に入ったぐらいからバイトを始めたので、その頃からBB戦士とか元祖を買ってました。

※ここで言われている「BB戦士」や「元祖」はプラモデルシリーズの物の事。
邪道:
素晴らしい消費者だったんですね。その頃はまだガシャポンも?
ロシ:
もちろんやってましたよ。自分で好きに使えるお金は全部SDガンダムにつぎ込んでましたから(笑)
邪道:
その頃のお話を聞かせて頂けますか?
ロシ:
高校になると、自分の周りでもあまりSDガンダムをやってる人がいなかったんですよね。 そうなると一人で集めるしかなかったんです。 だからすごい量を回しましたよ。ホントコンプするまで回しました。
邪道:
その姿勢は最後までずっとですか?
ロシ:
ええ。ある程度自由になるお金を得てからは、どの弾もほぼ同じ姿勢で臨んでたはずです。
邪道:
例えばガンドランダーの最後っていう「復活の星勇士 ファイナル」とかになると思うんですが、コレも現役で回していた?
ロシ:
もちろんコンプするまで回しましたよ。
邪道:
星勇士のファイナルをコンプするまで回したって人は初めてですね。 すごいなぁ。
ロシ:
その辺になるとその弾が入ってる場所を見つけるのが大変でしたね。
邪道:
やっぱり近所では入らなかったんですか。
ロシ:
自分は運がいいほうだと思うんですけど、比較的後期まで近所で回しました。 あとは行っても隣町ぐらいまでかな。
邪道:
自分は本弾の中盤までしか実際には回して無かったんですが、その頃のアソートはどうでしたか? 肌で感じた後期の感覚を教えてください。
ロシ:
やっぱり厳しかったですよ。「ファイナルフォーミュラー」とかは、たまたま出ましたけど結局ダブる事は無かったですし。


852:ファイナルフォーミュラー(Mark50)
出典:スーパージーアームズ

 キャラクター人気もあってか、ガシャポン戦士シリーズ中でも入手の難しいキャラクターのひとつ。



邪道:
最初の方で出たけど、他の塩ビを出すまでにダブる事は無かったと。
ロシ:
そうですね。そう考えるとやっぱりアソート率は低かったんじゃないですかね。
邪道:
特にアソートの偏りが顕著だった弾ってロシさんの記憶だとどの辺ですか?
ロシ:
今でこそマーク29のアソートは有名だと思うんですけど、その頃はまだお金も自由にならなかったので、コンプまで回す事はできませんでした。 それでもやれる限りは回しましたけどね。
邪道:
「水中型ガンダム」とか当時出せましたか?
ロシ:
その頃はまだやってる友達なんかもいましたけど、結局一度も見たこと無かったですね。
邪道:
やっぱりそうなんですね。
ロシ:
その頃の弾は出てくるのが決まってる感じでした。「剣舞風荒(ケンプファー)」とか「砕虎摩亜屈(サイコマークII)」とか。 やってもやっても同じのばっかり出てくる(笑)
邪道:
そういったアソート率が低い中で、苦労して入手したっていう物はありますか?
ロシ:
そうですねぇ。苦労したのは一杯あるんですけど、マーク25の「闇皇帝」は印象に残ってます。
邪道:
闇皇帝は出難かったですか?
ロシ:
当時の友人とそれこそ機械を空にするぐらいの勢いで回しましたけど、結局1個しか出ませんでした。 しかも出したのはその友人だった(笑)
邪道:
最悪ですね(笑)
ロシ:
メインのキャラが出難かった印象があるんですよ。比較的どうでもいいキャラがバンバン出るっていう。 自分の中で闇皇帝はどうしても欲しかったんで……  実際には後になって他の弾のカップリングでイヤって程手に入りましたけど。 トラウマになりかねないんで、あの鬼アソートは再現して欲しくないですね!
邪道:
確かに!
卒業なんてしない 

邪道:
自分の知り合いなんかでは、一度SDガンダムを卒業した時期があって、最近復帰っていうパターンが多いんですが、ロシさんはどうですか?

※卒業……コレクター同士の会話でよく使われる用語のひとつ。意味は、綺麗サッパリそのジャンルから離れること。
ロシ:
自分はずーっとやってる感じですね。SDRの最後までやってました。 プラの色違いにまでこだわって集めてましたね。最後の最後「SDR0021」ではキャラをそろえるだけで諦めましたけど。

※プラパーツが全キャラに導入された頃から1弾あたりのラインナップ数が少なくなり、コンプリートが簡単になった。その結果、資金を持て余すヘビーコレクターは各色コンプなどコレクションへの欲求をエスカレートしていったようだ。
邪道:
それ以降もSDガンダム自体は追い続けていた?
ロシ:
ボンボンで細々と続いてる間もずっと読んでました。

※「機動新世紀ガンダムX」放送終了後の90年代終盤は、ガンダムシリーズの人気自体が下火となっており「コミックボンボン」以外の媒体でSDガンダムを見かけることはほとんどなかった。
邪道:
今、SDガンダムってちょっとした再燃ブームじゃないですか。SDXとかカードダスの復刻とか。ずっとSDガンダムを続けていたロシさんから見て今の状況はどうですか?
ロシ:
純粋に喜ばしい限りですよね。ちょっと気になるのは対象年齢が高い感じがすることでしょうか。
邪道:
SDXなんかは確実に我々ぐらいの年代を狙ってますよね。

※SDX……元祖SDガンダム(プラモ)発売から20周年を記念して08年より発売したSDガンダムの新ブランド。フル稼働に多彩なギミック。一部が金属製など従来品よりも豪華な仕様で、定価も4000円以上と従来の幼年向けとは一線を画す。
ロシ:
そうなんです。やっぱりこういう市場っていうのは幼いお子さんなんかを巻き込んでナンボだと思うので、その辺がちょっと気になります。 でも、今度出る「SDガンダムバインド」っていうのがあるじゃないですか。

※SDガンダムバインド……復刻ガシャポン戦士と同じ頃に発売が予定されているガシャポンシリーズで、別キャラとのパーツ組み換えやオプションパーツを集めて作れる聖獣マイソロジーと呼ばれるモンスターがウリ。
邪道:
インパクトの後継っぽいヤツですね。

※インパクト……正式名は「SDガンダムインパクト」 近年のSDガンダムシリーズと違い武者頑駄無などのSDガンダムオリジナル系をラインナップしていたが、従来品よりもかなり小さく、中途半端なカラー彩色が不評だった。
ロシ:
アレなんかはお子さんでも楽しめそうですよね。組み換えのギミックとかも充実してるみたいですし。
邪道:
バインドってちょっとSDRのニオイがしませんか? オリジナルのキャラとか入ってたりして。
ロシ:
確かにそうですね(笑) 他にもカードダスでバトレイブってあるじゃないですか。アレなんかにもオリジナルって入ってますよね。

※バトレイヴ……正式名「フュージョン戦記ガンダム バトレイヴ」 SDガンダムとは違う方向性でデフォルムされたガンダムシリーズ。現在もトレーディングカードで展開中。ガンダムキャラが動物または日用品などと合体して、今時のカッコよさとは違うキャラクターに変身し、ある種不気味な世界観を構築している。
邪道:
あー知ってます。おトイレガンダムとかですよね?
ロシ:
アレこそ完全に子供の視点ですよ(笑) あとはちょっと死語かもですけど、メディアミックスなんかも重要かなって思います。
邪道:
我々の世代で言えば紙媒体はボンボンでしたね。
ロシ:
今では「ケロケロA」ですか。やっぱり紙媒体での展開ってのも重要かと。 三国伝とか面白いですよね。

※コミックボンボン(講談社)が07年に休刊となり、現在は「ケロケロA(角川書店)」が最もSDガンダムに関する情報を扱っている。
邪道:
実はケロケロA読んでないんです。三国伝はもっぱら単行本で。
ロシ:
読みましょうよ(笑)
邪道:
そういえば先日発売されたガンダムAの折込見ましたか?
ロシ:
見てないです。
邪道:
アレは素晴らしいですよ。横井画伯渾身の書き下ろしなんですよ。

※ガンダムエース(2009年5月号)に横井画伯による騎士ガンダムの書き下ろしピンナップ(A4)が付いた。
ロシ:
マジですか?!?
邪道:
昨今のSDブーム再燃の象徴的な物だなぁって思います。鎧闘神ウィングなんかもいて。
ロシ:
それはすごいですね。買わないといけないなぁ。
邪道:
もう先月号ですね……
ロシ:
うわー。やっちゃったな(笑)
ファンの期待を裏切らないで欲しい 

邪道:
いまさら本題と言ってはなんですが、この6月にガンケシが復刻になります。 当時から続けていらっしゃる現役コレクターとして、今回の復刻はどうですか?
ロシ:
嬉しい限りですねぇ。
邪道:
それは発表されたラインナップも含めて?
ロシ:
そうですね。妥当なところじゃないかと。もうちょっと数が多くてもよかったかな?とも思いますけどね。
邪道:
私が気になったのは「二代目大将軍」ですね。武者大将軍SPからの復刻。
ロシ:
あー、確かに。どこからでも復刻するよ!っていう意思を感じますよね。 あとは敵キャラなんかがいつ投入されるかが楽しみです。
邪道:
今回は明らかにイイモン的なキャラですね。
ロシ:
ガシャポン戦士の魅力はラインナップの豊富さだと思っているので、やっぱり敵キャラも必要ですよ。
邪道:
今後への期待も含めて、希望する展開とかありますか?
ロシ:
続くのであればZとかMSVとか風林火山編とか、色々あるとは思うんですが、やっぱり新規造型が欲しいです。
邪道:
行き着くところはそこですよね。
ロシ:
新規がある無いで購入意欲が違ってきますよ。復刻キンケシも新規が入ってきて俄然燃えましたから。 ガンダムで言えばユニコーンとか三国伝とか、今ではネタに事欠かないですよね。もちろん過去の作品でリリースされていないところの補完もお願いしたい。
邪道:
さて色々とお話を聞いてましたが、最後に現在のSDガンダム再燃状況を受け、ガンケシまでも復刻するわけですが、現在までコレクター、SDガンダムファンを続けてきたお立場から、何か一言頂けますか?
ロシ:
所詮、一消費者なので意見などというほどの事もありませんが、ファンの期待だけは裏切らないで欲しいですね。 造型にしても、ラインナップにしてもですけど。
邪道:
確かにそうですね。肩透かしを食らった事も何回かありましたしね……
ロシ:
売れ行きが肝心なのは分かっているんですが、少しでも長く続けて欲しいです。
邪道:
そのためには、やはり我々が鬼回しをしなければですね(笑)
ロシ:
ですね。シリーズ継続のためにもですし。そもそも黙ってても鬼回しですよ!
邪道:
力強いお言葉をありがとうございました
 

2009.04.27