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Guest:JUN(ジュン) 
BIG-HEADS.NET-SDガンダム写真集-を運営しているSDファン。SDガンダムのみならずバンプレストのキーホルダーや森永製の食玩も収集されており、その一部はサイト内にて閲覧できる。インタビューに際しての受け答えの文面にはガンダム愛が端々に感じられた。理路整然とした語り口には説得力があり、ご自身は至って謙虚であるが、その知識量はインタビュアーのそれを軽く凌駕すると思われる。ご自身のベストアニメは「ボトムズ」との事。「SDボトムズフルカラー」はもちろんサイトにて公開済み。
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立体物を探して
サイトの開設とスタンス 

邪道:
企画へのご参加ありがとうございます。 まずは読者の皆様に自己紹介をお願い致します。
JUN:
「BIG-HEADS.NET - SDガンダム写真集 -」というギャラリーサイトを制作しているJUNと申します。
邪道:
サイト開設に至ったきっかけを教えてください。
JUN:
サイトを開設したきっかけは、それ以前のおよそ10年間没頭していたコレクションとその研究に飽きた結果、単純に別のことをしたくなったからです(笑) 丁度入れ替わりにSDガンダムフルカラー収集に本腰を入れるようになっていたので、それらの写真集を制作することに決めました。

※SDガンダムフルカラー
ステージ63まで続いた長寿シリーズ。シリーズ終了後はカスタム、インパクトへと継承され、現在はバインドが展開中。
邪道:
サイト名のBIG-HEADS.NETというのは直訳すれば「大きな頭」。これはSDを表しているんでしょうか?
JUN:
「BIG-HEADS.NET」というのは、それまでの趣味サイトに使っていたのと全く同じ題名です。 ほら、サキ・ヴァシュタール中佐も自らの基地を幾度か替えましたが、いつだって「エリア88」を名乗っていたでしょう。 「艦番は88!!エリア88がこの艦の名前だ!!」って… まあ私の場合はドメインが替えられなかっただけなんですけどね(笑)

※エリア88(1979年〜1986年)
漫画及びアニメで人気を博した戦記漫画。魅力あるキャラクター設定、緻密に描かれたメカには定評があり、後の同系列作品に多大なる影響を与えたとされる。
邪道:
SDとは直接関係無かったんですね(笑) サイトはどういった姿勢で運営されているんですか?
JUN:
ガン消しもそうですがフルカラーにもラインナップを網羅するなど優れたギャラリーが他に既に存在していましたから、私の写真集ではまず、1体1体に秘められたギミックを強調して見せたり、劇中の名シーンを「何ちゃって」再現しようと試みました。
邪道:
サイトを拝見していてそういった意図は伝わってきます。
JUN:
私の中ではSDガンダムRもフルカラーも、ガシャポン戦士以降連綿と続くSDガンダムの歴史を正統に継承するシリーズだと認識していましたから、例えばフルカラーのジ・Oとガシャポン戦士で限定版として出ていたシロッコ、のように新旧組み合わせて写真に収めることも楽しんでやっていました。
邪道:
フルカラーとガン消しという組み合わせはありそうで意外とありませんね。1枚の画像に収まっているのは見ていて楽しいです。個人的には新しい発見をしたような気分になります。
JUN:
このような手法を採ることで、結果的にフルカラーだけでなく、ひいてはSDガンダムのガシャポン全体の魅力を伝えられれば、と現在思う次第です。
それぞれの魅力 

邪道:
SDガンダムの魅力ってなんでしょう?
JUN:
SDガンダムの魅力については、横井画伯のイラスト抜きには語り得ません。 あの2頭身というのはデザイナーさんの交替したフルカラー以降もほとんどの場合継承されていますから、新シリーズに替わっても違和感無く入って行けます。 逆に、人形を一瞥して「何だこの不愉快感は!?」ということもあります。 よく見ると人形の足が少し長くて頭身が伸びてる(笑) これは短命に終わったインパクトでのことでしたね。それだけ画伯の創造されたSDガンダムのイメージが、私や皆さんの中に根付いているということなのでしょう。

※横井画伯
SDガンダムの生みの親である横井孝二氏の通名。バンダイより発表・発売されたSD体系キャラの多くは同氏によってデザインされている。


※インパクト
SDガンダムインパクト。複数のキャラを使い劇中シーンを再現したり、武者系を投入して話題を誘ったが、結果として全5弾という短命で終わってしまったフルカラーの系譜シリーズ。あまりの小ささに「インパクトでは無くコンパクト」と揶揄される事もあった。
邪道:
フルカラーやガン消し以外も掲載の対象になっていますね。
JUN:
私の写真集ではバンプレスト製のプライズや森永製の食玩なども特集していますが、これは飽くまでもバンダイ製のガシャポンで出ていないから、それに尽きます。 バンプレスト製はおしなべて彩色箇所が非常に多く、バンダイに見習って欲しいような優れた造形も一部に存在します。

※森永製SDガンダム食玩
プラ製モビルスーツの中にパイロット人形が入れられる「モビルクロス」、モビルスーツを開けると内部フレームと共に極小パイロット人形が見れる「モビルジャケット」など、森永からは数多くのSDガンダム食玩がリリースされている。また森永は機動戦士ガンダム放映当時から食玩を出し続けており、ガンダム食玩のエポックメーカーとしても有名。
邪道:
確かにそうですね。スパロボ系なんかは私も結構集めています。
JUN:
しかし一方で大概の場合可動箇所は全くと言って良いほど有りませんし、大きさもシリーズによってまちまちです。 どのシリーズも企画が長続きしないので、コレクションをしていて奥行きが感じられないのが難点ですね。逆にバンダイ製SDガンダムのガシャポンはほとんどが長期間展開したシリーズですし、ガシャポン戦士とフルカラーを両方集めている人も少なくないのではないでしょうか。 こういう息の長さと奥行きの広さもバンダイ製SDガンダムの魅力に違いありません。

※バンプレストプライズシリーズ
過去のバンプレスト製プライズに関しては、シリーズとして企画されても、結局一発ネタ的に終わってしまう事が多く、また同系統でありながら別シリーズとしてリリースされる事もあり、造型、大きさなどの統一性が失われる事もしばしばあった。しかし近年ではシリーズの継続例も多い。


左はバンプレスト製「スーパーロボット大戦 フィギュアマスコット3」よりターンAガンダム

右は「SDガンダムフルカラーステージ63」よりターンAガンダムの月光蝶Ver.
稀有な造型 深遠なる森永食玩 

邪道:
ご自身のコレクションについて教えてください。
JUN:
私も子供時代に集めていたガシャポン戦士を大分以前に1度手放してしまったクチですので、フルカラー共々あれだけの種類を収集し直すのは大変でした。 ですがこのコツコツ感がまた楽しいんですよね。これはもう、前述したように数多のラインナップが実現したからこそ味わえる楽しみです。
邪道:
コレクションの中でお気に入りの一品、もしくは忘れられない一品はなんでしょう?
JUN:
ガシャポン戦士を全て収集し尽くした訳ではないのですが、コレクションの中で忘れられない「アレ」といえば森永製の食玩「モビルジャケット」のDガンダム・サードとガンダムGT-FOURでしょうか。

※外伝漫画
ガンダムGT-FOUR:出典「機動戦士ガンダム MSジェネレーション」
Dガンダム・サード:出典「ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム」
邪道:
森永はマイナーどころですね(笑)
JUN:
ガシャポン戦士でもフルカラーでもなくて恐縮です(笑) これらはマイナーな外伝漫画の主役機で、バンダイでも商品化していません。加えて、実物が容易に確認出来ず本当に存在するのか判然としなかったことも、その探求に血道を上げる原因になりました。知人の協力を得て見付かったときは嬉しかったですよ。
広い世の中にはとうにご存知の方もあったでしょうけれども、森永のマイナーさを考慮すればこういうお話はメジャーの中のメジャーたるバンダイでは無いことですよね。



左:ガンダムGT-FOUR
右:Dガンダム・サード
共に森永製モビルジャケットより
復刻への希望 

邪道:
この6月にガン消しが復刻されます。ガシャポン戦士の復刻をどのように感じられていますか。
JUN:
ガン消し復刻についてはホビー誌上で復刻版人形の制作課程を知って喜んでいます。 ガシャポン戦士は専門店やネットオークションなどセカンドマーケットに現状でも溢れていますので、当時とは異なる新しい制作方法で造形することと、高値で取引されている稀少なものを復刻することには大いに意義があると思います。
邪道:
ガシャポン戦士復刻に対する希望・要望などありましたら。
JUN:
我々ファンとしては新メカの商品化にも注目してしまいますね。「SEED」や「00」のような新世代の作品まで対象となるのかどうか、SDガンダムだけでなく「ドラグナー」、「エルガイム」、「パトレイバー」などの作品からはどうか。

※各作品の正式名称は以下の通り。「機動戦士ガンダムSEED」、「機動戦士ガンダムOO」、「機甲戦記ドラグナー」、「重戦機エルガイム」、「機動警察パトレイバー」。
邪道:
SDガンダム以外も気になるところですね。
JUN:
私自身は冒頭で申し上げたようにフルカラー派ですので、最近の作品のメカはフルカラーで展開してくれればそれで充分だと考えています。ガン消し好きの皆さんからは怒られそうですが(汗)
ガシャポン戦士ではファーストガンダムから「F91」、「0083」までがフォローされていたので、その数少ない欠を埋めるものが望ましいと思っています。例えばジム・カスタムなどは絶対出して欲しい1体ですし、知人が提案していたHLVとか、新規の武器パーツのようなプレイバリューの広がるものも楽しいに違いありません。
また横井画伯に是非ともご協力いただいて、SDガンダムマーク20以降しばし続いた限定版キャラクター人形を新たに追加していただきたいです。フォウ&サラ、ハマーン&クワトロ、シーブック&セシリー…

※各作品の正式名称は以下の通り。「機動戦士ガンダムF91」、「機動戦士ガンダムSEED」。

※ジム・カスタム
「機動戦士ガンダム0083」に登場したモビルスーツ。同作品内で主要キャラが搭乗するが、ガシャポン戦士ではリリースされなかった。
邪道:
消しゴム化されていないキャラはたくさんいますよね。
JUN:
横井画伯のデザインされたキャラなら、これはもう何だろうが大歓迎です。
最後に、SDパトレイバーではグリフォンに高値が付いていますし、新たにアクアユニット装備で復刻して欲しいです。 ガシャポン戦士復刻はまだ始まったばかりです。この支援サイトを通じて多くのファンの皆さんの多彩なご意見がバンダイまで届き、同シリーズに良い形で反映されることを切望します。
邪道:
アクアユニット装備は私も欲しいです(笑)
ご協力ありがとうございました!
 

2009.05.16