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Guest:F(エフ) 
神奈川県在住のガシャポン戦士コレクター。幼少の頃のコレクションはほとんど失っていたが、数年前にふとしたきっかけで入手したガシャポン戦士(パトレイバーシリーズ)に魅せられてから、再びコレクションに熱が入る。
現在は欲しかったアイテムも粗方手にいれた反面、希少アイテムであるガンドランダー(ガンドラゴン系)の入手に頭を悩ませているとか。メールの文面からも伺い知れる愛想のよさと義理堅い常識人ぶりは変人の多いコレクター界では貴重で、悪い評判は全く聞かない。また、某マッドアングラーにも無償で資料提供を行うなどガシャポン戦士研究にも理解がある。

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きっかけはパトレイバー
パトレイバーありきだったコレクション 

邪道:
今回は本企画へのご協力ありがとうございます。
F:
いえいえ。とんでもございません。自分なんかで本当にいいのか疑問ですけど……
邪道:
全然大丈夫です(笑) まずは軽く自己紹介をお願いします。
F:
Fと名乗っています。「機動警察パトレイバー」が大好きで、パトレイバーのグッズを集めているうちに消しゴムと出会いました。

※機動警察パトレイバー(1988-2002)
アニメ&漫画で発表された近未来メカアクション。当時珍しかったリアルな舞台設定や個性豊かな登場人物がウケ、現在でも根強い人気がある。
邪道:
パトレイバーの消しゴムがあるっていうのは以前からご存知だったんですか?
F:
いえ。比較的最近知ったんですよ。7年ぐらい前に中古TOYショップっていうか、中古のガチャガチャとかを扱っている店に入ったときに偶然見つけたんです。棚の下の方に雑然と置かれている店としてはどうでもいい品物ってあるじゃないですか。そういったところに980円ぐらいで消しゴムが置いてあったんです。
邪道:
それがパトレイバーだったと?
F:
そうなんです。今考えると相当安かったと思うんですけど、マーク1から4まで満遍なく入ってて、マーク4も半分ぐらいはそれで手に入れました。

※パトレイバー4弾は他の弾と比べて極端に流通量が少なく、人気の高いキャラクターが多くラインナップされているのでパトレイバーの中では最も希少価値がある。
邪道:
すごいですね!
F:
あれは良い買い物でしたよ。
邪道:
7年前っていうと、無彩色消しゴムがまだそれほど光を浴びていない頃ですね。
F:
まだ高騰してるって言っても、たかが知れてる感じでした。
邪道:
ラインナップなどはどのようにして知りましたか?
F:
コレクションって、種類が沢山ある方が集め甲斐があるじゃないですか。「こんなシリーズがあるんだ〜」って知ってからすぐにネットで検索しました。それで辿り着いたのがMADANGLERさんでした。パトレイバーだけで60種類ぐらいあるのを知って、「こんなにあるんだ!」って思いましたね。しかも既に980円で半分ぐらい揃ってるんで「これは集めよう!」と。それがスタートでした。残りも簡単に集まると思ったんですけど、そこからは苦労の連続でした(笑)

※SD補完計画サイト MADANGLER(管理人:MAD)
カードダス、ガシャポン戦士に関する様々な情報を掲載するファンサイト。00年当時はまだギャラリーページもなかったが、ここ以外にはガシャポン戦士を専門で扱っているサイトも無かった。
邪道:
その頃のMADさんの掲示板では交換が盛んでしたよね?
F:
掲示板で情報を集めてみても、パトレイバーだけって人はあまりいない状況で、パトレイバーを手に入れるためには他のも無いとダメだなって思いました。どうしても交換の種が不足するんですよ。なので、最初のうちはパトレイバーの為に他のも求めていたって感じです。
邪道:
苦労したんですね。
F:
パトレイバーを提供に出している方の希望品を見つけたはいいけれど「レートが釣り合いません」って突っぱねられる事もたくさんありましたよ(苦笑)
邪道:
私も同じです。「レート感が……」ってよく聞きましたよね(笑)



242:アルフォンス(Mark1)※黄色
610:グリフォン(Mark4)※青色
当時の記憶と消しゴムへの回帰 
邪道:
現在の消しゴムコレクションへの入り口はパトレイバーだったんですね。
F:
でも、ガン消しなんかは発売当時から知ってましたよ。ガン消しの本弾も集めてましたし、ガンドランダーなんかも結構買ってましたね。田舎だったんで毎回は入ってきませんでしたけど。

※本弾……ガシャポン戦士シリーズのこと
邪道:
地域によって入ったり入らなかったりはあったみたいですね。ガンドランダーは微妙なポジションだったんで、なおのことだったんじゃないですか?

※ガンドランダーは武者や騎士に続く新シリーズとして発売されるも、角や牙といったアレンジによる個性が強すぎてうけつけないコレクターも多数いた。
F:
「魔封の聖剣 Mark2」ぐらいまでは順調だったんですよ。そこからしばらくして今度入ってきた時は、もう「竜の守護神」でした(笑) でも、「竜の守護神」は衝撃的でしたね。サイズが一回り小さくなってるけど、武器なんかのパーツが豊富だったし、なにしろドラゴンと合体するんですから!

※「魔封の聖剣」は4弾まで発売していたが、シリーズ全てを購入する機会にめぐり合えたのは都市部の限られたコレクターのみだった。ちなみに「魔封の聖剣」が終了して3ヵ月後に「竜の守護神」がスタートしている。
邪道:
私はFさんよりもちょっと年齢が上なので、ガンドランダーを現役で回してた人の話は新鮮ですね。
F:
その頃小学生ぐらいだったと思うんですけど、仲の良い友達も悪い友達も一緒になってやってましたよ。お小遣いが足らなくてお母さんのお財布からちょっと拝借したり(笑)
邪道:
誰もが通る道だと思いますよ(笑)
F:
でも、そこまでやっても揃わなかった。

※「竜の守護神」の当たりキャラクター「ガンドラゴン」はレッド、ブラウンなどの色を冠した幾つかの種類があり、そのどれもが極低アソートだったので全種揃えるには万単位のお金が必要だった。
邪道:
そうなんですか!
F:
ええ。当時僕が見たガンドラゴンはブラウンとブルーの台座だけでしたね。
邪道:
台座だけ(笑) あれは衝撃のアソートでしたね。

※通常の「ガンドラゴン」はメッキプラの本体とゴムの台座で構成されているが、「ブルーガンドラゴン」はメッキプラの本体カプセルと台座のカプセルの2つに分割されていたので、完成させるのは非常に大変だった。
F:
どうしてもブルー(本体)が出ないんで、どうにかしてブラウンがブルーの台座につかないもんかと試行錯誤しました(笑)
邪道:
無茶しますね〜
F:
結果はダメダメでしたけどね(笑) 他にはヴィルガストを回してました。
邪道:
ヴィルガスト!懐かしいなぁ。

※甲竜伝説ヴィルガスト(1990-1993)
当時人気のあった中世ファンタジーRPGを題材にした商品で、職業や種族の概念など世界設定が凝っており、そこそこ人気もあった。
F:
だから当時の思い出はヴィルガストとガンドランダーばっかりですね。
邪道:
ガンドランダーは最後まで追ってましたか?
F:
いえ。竜の守護神の半ばで終わりです。
邪道:
そこから徐々に離れていった?
F:
というか僕らの世代はガシャポンよりカードダスよりだと思うんですよ。周りもカードダスがメインでしたね。カードダスが面白ければガシャポンやBB戦士もやってやろうっていう子供だったんです。

※1弾全種揃えるのに数千円以上かかったガシャポン戦士を買い続けられるほど裕福な小学生は当時あまりおらず、各カードにメッセージ性があり1枚20円から買えるカードダスの方が子供のウケはよかった。
邪道:
ストーリーありきなんですね。
F:
そうですそうです。
邪道:
自分なんかは消しゴムが好きなだけで、ストーリーは正直どうでも良かったんですよね(笑) ガン消し集めながらコロコロ買ってましたから。

当時は月刊コロコロコミック(小学館)と月刊コミックボンボン(講談社)で幼年誌の人気を二分していた。
F:
でも、当時はコロコロ読んでるヤツの方が、ちょっとイケてるって感じありましたよ。
邪道:
マジですか(笑)
F:
コロコロの方がメジャータイトルが多かったですよね。ドラえもんとかビックリマンとか。ミニ四駆なんかもあったし。
邪道:
ボンボンはどこまで行ってもSDガンダムばっかりでしたもんね。
F:
そうですね。それでもボンボン読んでたのは年に一回のトランプが楽しみだったんですよ。
邪道:
トランプ?
F:
お正月になると付録で紙製のトランプがつくんですよ。それがホント楽しみでした。
邪道:
お話を伺っていると外伝が出てこないですね。

外伝……SDガンダム外伝シリーズのこと
F:
外伝はカードダスばっかりでした。
邪道:
やっぱりカードダスありきなんですか。
F:
カードダスは単価が安かったですしね。だから交換もしやすかったし、集めやすかったんです。カードダスで気に入ったキャラがいるとBB戦士を買ったり、元祖を買ったり。もちろん消しゴムもですけど。

元祖……少年向けプラモデル「元祖SDガンダム」シリーズのこと
邪道:
そういった子供の頃の背景があって、今でもSDガンダムだったり、パトレイバーが好きなんですね。
F:
今思うのは子供の頃に完全燃焼していない部分があると、そこが欲しくなるんだなって事ですね。
邪道:
あー、なるほど!
F:
外伝なんかは子供の頃にカードダスで満たされていた部分があるんで、そこまで「欲しい!」ってならないんですよ。パトレイバーはグッズをずっと集めていて、ある程度充足はしてるんですけど、消しゴムの事はまったく知らなかった。ガンドランダーに関しても一番力を注いでいたのが初期の頃だったんで、最近になって後期の方を知ってみると造型もいいじゃないですか。純粋にカッコイイし。そうなるとやっぱり欲しくなりますよね。
邪道:
懐古主義的な感じではなくて、むしろ「こんなのも出てたんだ!」っていう新鮮な受け止め方なんですね。
F:
そうですね。ここ最近で欲しがっていた物、今現在欲しい物っていうのは
“懐かしいというより未知の新しい分野”って感じがします。
復刻にかける思いと希望 
邪道:
今度、ガシャポン戦士が復刻されますね。
F:
そうですね。ホビージャパンのラインナップ見ましたよ。
邪道:
どうでしょう? 回しますか?
F:
回しますね!
邪道:
おー。力強い答えだ(笑)
F:
復刻といえばキン肉マンですでに回してますしね。

※復刻 キン肉マン消しゴム(2008-)
TVアニメのDVD発売を機に復刻版の発売がスタートしている。
邪道:
今回の復刻って括りとしては「ガシャポン戦士」なんですよね。
F:
そうなんですよね。そうなると色々期待しますよ。
邪道:
やっぱりそうですか。
F:
版権とか色々難しいんでしょうけど、パトレイバーとか欲しいですし。キン消しの復刻で良い前例が出来てますよね。
邪道:
キン消しの復刻による前例っていうと?
F:
新規造型でしょう。
邪道:
そこですよね!
F:
モチロンですよ!
邪道:
まったく同じ造型が復刻されて、ベンダーで回せるっていうのはモチロンいいんですけど、やっぱり新しい造型というのにも期待したいですよね。
F:
どんな形にせよ、新規はぜひやって欲しいですよね。昔みたいにミニブックの裏にアンケートとかあったら、いくらでも送りますよ!
邪道:
BB戦士の三国伝とかも魅力はありますけど、ガシャポンにはガシャポンに魅力がありますもんね。ぜひ今の技術で見たいもんです。
F:
ガシャポンにしか出せない魅力ってあると思うんですよ。色がついてナンボって事じゃなくて、無彩色の味ってあるじゃないですか。色つけなくてもいいから、ラインナップを充実させて欲しいですね。復刻にしろ、新規にしろ。
邪道:
色々と話して頂きましたが、最後に今回の復刻にあたり、何か要望とかありますか?
F:
ぜひお願いしたのは、ミニカードとかミニシールとか付属させて欲しいですね。
邪道:
当時のガシャポン戦士に入っていたような?
F:
そうですそうです。消しゴム8種に対して、シール24種とか、消しゴムコンプしただけじゃまだまだ甘いんだぞ!と(笑)
邪道:
なるほど(笑) もっとコレクション性を高めて欲しいと。
F:
やっぱりそういう遊び心というか、プラスαの要素というのは楽しいですよね。それがあってこそのコレクションかな?とも思いますし。
邪道:
やはりコレクション性というのは大事ですよね。
F:
今でもこうしてコレクターでいる以上、そういった事をどんどん盛り込んでいって欲しいです。 あ。新規に集める人にはハードルが高くなるかな?
邪道:
かもしれないですね(笑) 色々と楽しいお話をありがとうございました
 

2009.04.26